父の古希祝いに70年の人生を一本のムービーにしてプレゼントしました

私の家は年に1度お正月にホテルで親戚一同が集まって会食する習慣があります。その集まりも私が生まれる前からずっと続いているそうです。

父は私が中学生の時大きな病気をして、片方の肺がありません。激しい運動もできませんし余命宣告を受けた時期もありましたが、今年なんとか70歳になりました。そのため、70歳、古希を迎えた父へというタイトルで親戚で集まるときにお祝いをすることになりました。せっかくなので、その時にムービーを作成してプロジェクターで上映しようと私を中心に従兄弟と計画をしました。

生きてきた軌跡を映像にして、親戚のおじさんに写真の提供を受けて話を聞きながら構成を練りました。母は照れていましたが、母との出会いや子、孫の誕生などできるだけ正確に戦後の貧しい時代から豊かな現代への変化などを交えながら、包み隠さず、ユーモアもところどころ入れて制作しました。

最初の意図は病気を乗り越えた父を励ますような内容にしようと思ったのですが、私がパソコンを利用して、当時の様子の動画や画像などを引用して作成したため、出来栄えはどちらかというとドキュメンタリーのような内容になってしまいました。

父にはムービーを流すことを全く言っていなかったため、突然のことに驚いていましたが、みんなもお酒が入っていたにもかかわらず、親戚一同集中して見てくれました。私は少し笑いも欲しかったのですが、父は私の横で涙を流しながら見てくれていました。私は、その時初めて父の涙を見たような気がします。親戚一同もお正月から良いものを見たと言ってくれました。

ムービーが上映された後は、昔の話で盛り上がりました。戦後の貧しい時代から豊かな現代への変化は大きく、戦争中は本当に食べるものがなく、芋のツルまで食べた話や最近のスマートフォンは使いこなせないといった世間話まで親戚一同がさらに親密な関係になるきっかけにもなりました。

母との出会いや子、孫の誕生では、もてなかった父がいきなり綺麗な女性と結婚すると言ってきたため、騙されているのではないかと心配になった高齢の祖母のエピソードなども紹介しました。その時は親戚中が心配する大事件だったようです。

この内容を知っていた母までもが泣いていました。わたしが生まれる時難産で死ぬかと思ったとか言い出したため、悪いことしたかなとも思いましたが、正月早々にこれほどまでにみんなが感動してくれたことは私も嬉しかったです。仕事と合間に従兄弟と集まって構成を練って、時間をかけた甲斐があったなと思いました。

最後に涙を流しながら父からありがとうと言われたことは一生の思い出になりました。

父と母が感動で涙した、古希のプレゼント