米寿のお祝いにばあちゃんの人生を映像化してあげたところ

実の母が米寿を迎えました。一族のみんなが集まってお祝いをしたことは言うまでもありません。88歳を迎えてもまだまだ元気な母は、いつも以上に笑顔をたたえ、喜んでくれているようでした。

実は、弟夫婦とも事前に打ち合わせをしておいて、ちょっとしたサプライズをしようともくろんだのです。母へ、米寿のお祝いを特別にしたいとの気持ちからです。いろんなアイデアが出てきたのですが、最終的には、母の88年の歴史を映像フィルムとしてプレゼントしようということになりました。

決まったのはいいのですが、実のところ、それを具体化するのが大変でした。昔のことですから、そんなに写真も残っていません。もちろん、動画なんて皆無です。それでも、セピアカラーの写真だからこその良さがあるとの思いで、まずは、写真集めから始めました。

もちろん、母には内緒です。

母が幼い頃、姉と一緒に撮った写真とか、成人式のときの姿、あるいは、父と一緒に旅先で撮影した写真など、とにかく、可能な限り収集したのです。そして、パワーポイントでストーリー化し、作品として仕上げました。言葉にして言えば簡単ですが、実際に映像化するプロセスは、悪戦苦闘しました。

弟との意見や考え方が合わず、口論になりかけたこともあるほどです。それでも、なんとか完成させることができました。私達夫婦と弟夫婦だけで、その時点での作品を見て、再度、手直しをいたしました。文章を入れたり、また、音楽を流したり、それなりに趣向を凝らして、まとまった映像として作り上げたのです。

いよいよ、米寿のお祝いの日を迎えました。

家の近所の料理屋さんで開きました。料理を口にし、お酒も回ってきたタイミングで、母のこれまでの歩みを映し出しました。最初は、何事が始まるのかと緊張していた母ですが、ストーリーが進むにつれて、みずからが、解説を加えていくなど、すっかり、その場の雰囲気に溶け込んでくれました。

88年の歴史を映像フィルムとして映し出したことは、母にとっても思わぬ感動であったと思います。私や弟の孫たちも、物珍しそうしに映像に見入っていました。そもそも、カラーでない画像を見ること自体に、違和感があったのかもしれませんが、慣れてくると、孫たちも非常に興味を持ち始めてきたのです。母から見ればひ孫に当たる存在ですが、遠い過去の母の姿をずっと眺めていました。

それにしても、母の88年の歴史を映像フィルムとして作ったことは、母への何よりのプレゼントであったと思います。

おかげさまで、四世代、家族みんなが笑顔になることができました。皆の思い出に残る、すばらしい米寿のお祝いとなりました。

家族揃ってお婆ちゃんを囲んだ米寿のプレゼント